【専門家が解説】法定相続情報とは?メリット・手続き・注意点をわかりやすく解説

【目次】

  1. 法定相続情報とは?

  2. なぜ今「法定相続情報」が必要とされるのか

  3. 法定相続情報のしくみ

  4. 取得するメリット

  5. 利用できる場面(金融機関・不動産・遺産分割・相続税など)

  6. 取得に必要な書類

  7. 手続きの流れ

  8. よくある注意点

  9. 障害のある子の相続手続きとの相性

  10. まとめ

  11. お問い合わせ


1|法定相続情報とは?

法定相続情報(法定相続情報一覧図)とは、
**相続人の構成を法務局が証明してくれる「公式の相続人一覧書」**のことです。

戸籍一式を提出すると、
法務局が相続関係を一覧図にまとめてくれ、
「法定相続情報一覧図の写し」が交付されます。

これは相続の“身分関係の証明書”として公的に認められており、
銀行・法務局・税務署などで利用できます。


2|なぜ今「法定相続情報」が必要とされるのか

従来の相続手続きでは、

  • 戸籍

  • 除籍

  • 改製原戸籍

  • 住民票
    など十数枚の原本を何度も提出する必要がありました。

特に金融機関や不動産手続きでは、
“原本提出”を求められることが多く、相続人の負担が非常に大きいものでした。

法定相続情報を取得することで、

  • 戸籍一式を何度も提出しなくてよい

  • 原本紛失のリスクが減る

  • 手続きがスピードアップする

という理由から、現在多くの相続で利用されています。


3|法定相続情報のしくみ

法定相続情報は、
次のセットで構成されます。

  • 法定相続情報一覧図(相続関係を示した図)

  • 一覧図を法務局が確認したという認証文書

家系図のように
「誰が相続人か」がひと目で分かる形式になっており、
相続人の数や続柄を法務局が公的に証明します。


4|取得するメリット

◎ 手続きが圧倒的に楽になる

銀行・証券会社・保険・不動産の名義変更で、
戸籍一式の提出が不要になります。

◎ 無料で取得できる

申請・交付はすべて無料です。

◎ 何枚でも交付してもらえる

複数の金融機関に一度で対応可能。

◎ 相続手続きのトラブルを防げる

相続人の認定を法務局が行うので、
「この人は相続人ではないのでは?」という紛争を避けられます。

◎ 障害のある子の相続でも特に有用

福祉手続きや後見申立てでも利用でき、
家族の事務負担が軽減されます。


5|利用できる場面(とても幅広い)

法定相続情報は下記の場面で利用できます。

  • 銀行口座の相続手続き

  • 証券会社の名義変更

  • 不動産の相続登記

  • 自動車の名義変更

  • 年金・健康保険の手続き

  • 相続税申告

  • 成年後見申立てに添付

  • 障害のある子の各種福祉手続き

“相続に関わるほとんどの公的・民間手続き”で利用できる万能書類です。


6|取得に必要な書類

申請の際には、次の資料が必要です。

  • 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍

  • 相続人の現在戸籍

  • 被相続人の住民票除票

  • 相続人全員の住所が分かる書類

  • 法定相続情報一覧図(案)

  • 申出書

これらを法務局に提出すると、
内容を確認した上で「一覧図の写し」が交付されます。


7|手続きの流れ

  1. 戸籍の収集

  2. 法定相続情報一覧図(案)を作る

  3. 必要書類を一式揃える

  4. 法務局に申請

  5. 確認後、一覧図の写しを交付(無料・複数可)

早ければ1週間ほどで受け取れます。


8|よくある注意点

▲ ① 相続放棄していても相続人として記載される

法定相続情報は「法定上の相続人」を示すもの。
放棄の有無とは別です。

▲ ② 再発行には再申請が必要

一覧図の写しは“複数取得可能”ですが、
後日追加で必要になった場合は再申請が必要。

▲ ③ 財産の内容は記載されない

“相続人が誰か”だけを証明するもので、
財産内容は載りません。


9|障害のある子の相続手続きとの相性

障害のある子がいる家庭では、
相続手続きは一般家庭より複雑になりがちです。

  • 成年後見申立て

  • 家族信託との連携

  • 生活保護・福祉サービスの継続手続き

  • 親亡き後の生活資金管理

これらの手続きでも、法定相続情報は非常に役立ちます。

特に成年後見の申立て書類では、
相続人全員の情報を提出する必要があるため、
法定相続情報があると申立てが簡略化されるのが大きなメリットです。


10|まとめ

法定相続情報は、
相続手続きの負担を大幅に軽減する“無料の便利制度”です。

  • 何度も戸籍を提出する必要がなくなる

  • 手続きが早く・正確に進む

  • 家族のストレスを減らせる

  • 障害のある子の将来対策にも活かせる

特に、相続人が多い方、複数の金融機関がある方にとっては、
取得しておくことで“手続きの煩雑さ”を一気に解消できる非常に有効な手段です。


【お問い合わせ】

障害を持つ子どもの親亡き後を支える会
〒103-0013
東京都中央区日本橋人形町3-3-5 6階605

〒231-0032
神奈川県横浜市中区不老町1-6-9 第一HBビル8階A
TEL:0120-905-336

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