【初心者向け】相続税の「障害者控除」をやさしく解説|条件・計算方法・よくある勘違いまで
相続税の障害者控除は、障害のある法定相続人が財産を取得したとき、一定額を相続税から差し引く制度です。しかし「手帳があれば必ず使える」「遺産から一律に引く」「本人に税額がなければ終わり」といった誤解も少なくありません。
最初に確認するのは、相続開始時の障害区分、年齢、法定相続人か、実際に財産を取得したか、過去の相続で控除を使っていないかの5点です。
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最初に結論|計算の基本
一般障害者:10万円 × 満85歳になるまでの年数
特別障害者:20万円 × 満85歳になるまでの年数
85歳までの期間に1年未満の端数がある場合は、1年として切り上げます。計算した控除額は、まず障害のある本人の相続税額から差し引き、引き切れない金額は一定の扶養義務者の相続税額から差し引ける場合があります。
相続税の障害者控除で、こんな疑問を抱えていませんか?
- 療育手帳・愛の手帳があれば、どの区分になるのか
- 発達障害や精神障害でも対象になるのか
- 障害のある子が財産を相続しない場合も使えるのか
- 本人の相続税が0円でも、家族の税額から引けるのか
- 未成年者控除と障害者控除をどう扱うのか
- 過去の相続で使ったことがある場合、今回も満額使えるのか
- 控除で納税額が0円なら、申告も不要なのか
この記事で分かること
相続税の障害者控除の3要件、一般障害者と特別障害者の違い、年齢の数え方、計算例、扶養義務者への控除、過去に控除を受けた場合、申告書類まで初心者向けに整理します。遺産分割で本人の権利を守る注意点と、税理士・行政書士等の役割も確認できます。
目次
- ① 相続税の障害者控除とは
- ② 控除を受けるための3つの条件
- ③ 「法定相続人」の条件を確認
- ④ 税法上の障害者とは誰?
- ⑤ 一般障害者と特別障害者の違い
- ⑥ 障害者控除の計算式
- ⑦ 年齢別の計算例
- ⑧ 1年未満の端数と85歳の注意点
- ⑨ 控除しきれない額は扶養義務者へ
- ⑩ 本人が財産を取得しない場合は使える?
- ⑪ 過去にも障害者控除を使った場合
- ⑫ 未成年者控除との関係
- ⑬ 相続税申告は必要?期限と様式
- ⑭ 必要書類と確認資料
- ⑮ 遺産分割で本人の権利を守る
- ⑯ 税理士・行政書士等の役割分担
- ⑰ 失敗例・手続きロードマップ・チェックリスト
- ⑱ 関連記事・公的資料とまとめ
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① 相続税の障害者控除とは|遺産額ではなく税額から引く
相続税の障害者控除は、障害のある相続人の将来の生活負担に配慮し、相続税額を軽減する制度です。相続財産の評価額や課税価格から引く「基礎控除」とは違い、各人について計算された相続税額から差し引く税額控除です。
| 比較 | 遺産に係る基礎控除 | 障害者控除 |
|---|---|---|
| 差し引く場所 | 課税価格の合計額から差し引く | 各人の相続税額から差し引く |
| 基本計算 | 3,000万円+600万円×法定相続人の数 | 85歳までの年数×10万円または20万円 |
| 主な対象 | 相続全体 | 要件を満たす障害のある法定相続人 |
まず遺産総額が基礎控除を超えるかを確認し、相続税の総額と各人の税額を計算した後に障害者控除を適用します。したがって、遺産総額から障害者控除額を直接引く計算ではありません。
② 障害者控除を受けるための3つの条件
国税庁は、次のすべてに当てはまることを要件としています。
財産取得時に、原則として日本国内に住所がある
一時居住者や被相続人の居住状況による例外があります。海外居住の相続人がいる場合は、納税義務の範囲と合わせて個別確認が必要です。
相続や遺贈で財産を取得した時点で障害者である
原則として相続開始時の現況を確認します。相続後に初めて障害状態になっただけでは、この要件を満たさない可能性があります。
財産を取得した人が法定相続人である
遺言で財産を受け取った人でも、民法上の法定相続人に該当しなければ障害者控除の対象になりません。
住所、相続人関係、財産取得、年齢、障害区分、過去の控除歴を一つずつ確認します。
③ 「法定相続人」の条件を確認|遺贈を受けただけでは足りない
法定相続人とは、民法の相続順位により相続権を持つ配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹などです。代襲相続が生じる場合や養子がいる場合は、相続関係を戸籍で正確に確認します。
| ケース | 障害者控除の考え方 |
|---|---|
| 障害のある子が相続で預金を取得 | 他の要件を満たせば対象になり得る |
| 障害のある孫が代襲相続人として財産を取得 | 法定相続人に該当するため、他の要件を確認 |
| 法定相続人ではない障害のある孫へ遺贈 | 財産を取得しても、法定相続人要件を満たさない |
| 相続放棄をした人が遺贈で財産を取得 | 障害者控除の法定相続人判定は、放棄がなかったものとして確認するため個別検討 |
相続放棄には、原則として自己のために相続開始があったことを知った時から3か月という期限があります。税額控除のためだけに放棄や遺贈を設計せず、債務、他の相続人、遺留分、相続税の2割加算など全体を確認してください。
④ 税法上の「障害者」とは誰?診断名だけで決めない
相続税の障害者控除では、相続税法令と通達に基づき、一般障害者または特別障害者に該当するかを確認します。代表的な確認資料は障害者手帳ですが、手帳の名称は地域により異なることがあります。
- 児童相談所等の判定により知的障害者とされた人
- 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
- 身体障害者手帳の交付を受けている人
- 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人
- 一定の戦傷病者、原爆被爆者、市町村長等の認定を受けた人など
発達障害、難病、要介護認定、成年後見制度の利用などがあるだけで、自動的に相続税の障害者控除へ該当するとは限りません。どの法令上の区分に該当するかを資料で確認します。
申告時に手帳の交付を受けているか申請中であり、診断書等から相続開始時に明らかに該当程度の障害があると認められるなど、国税庁通達上の要件を満たす場合です。個別判断となるため、早めに税務署または税理士へ確認してください。
⑤ 一般障害者と特別障害者の違い|代表的な手帳区分
控除額は区分により2倍違います。代表例は次のとおりですが、実際には手帳の記載、判定機関、相続開始時の状態を確認します。
| 区分 | 代表例 | 1年当たりの控除 |
|---|---|---|
| 一般障害者 | 精神障害者保健福祉手帳2級・3級、身体障害者手帳3級~6級、重度以外の知的障害者など | 10万円 |
| 特別障害者 | 精神障害者保健福祉手帳1級、身体障害者手帳1級・2級、重度の知的障害者、事理弁識能力を欠く常況にある人など | 20万円 |
療育手帳は自治体によって「愛の手帳」など名称や区分表示が異なるため、A・B等の記号だけで全国一律に判断しないでください。知的障害の重度判定に当たるかを、交付自治体の資料と税法上の区分で確認します。
よくある誤解:障害年金1級・2級と、相続税の一般障害者・特別障害者は同じ区分ではありません。年金証書だけで即断せず、税法上の該当根拠を確認します。
⑥ 障害者控除の計算式|85歳までの年数を使う
初めて障害者控除を受ける場合の基本式は、次のとおりです。
一般障害者:(85歳-相続開始時の年齢)×10万円
特別障害者:(85歳-相続開始時の年齢)×20万円
年齢は単純に誕生年だけで見ず、相続開始日と生年月日から85歳までの期間を確認します。1年未満は切り上げます。
この控除額は、相続した財産の価額そのものを減らす額ではありません。各人の相続税額が計算された後に、その障害者本人の税額から差し引きます。
また、控除によって相続税がマイナスになり、差額が現金で還付される制度ではありません。本人から引き切れない部分は、要件を満たす扶養義務者の相続税額へ回せる可能性を検討します。
⑦ 年齢別の計算例|一般障害者と特別障害者
初回適用であることを前提とした単純例です。実際の相続では、相続開始日の満年齢、本人の税額、過去の適用歴を確認します。
| 相続開始時 | 区分 | 85歳まで | 控除額 |
|---|---|---|---|
| 20歳ちょうど | 一般障害者 | 65年 | 650万円 |
| 20歳ちょうど | 特別障害者 | 65年 | 1,300万円 |
| 40歳ちょうど | 一般障害者 | 45年 | 450万円 |
| 40歳ちょうど | 特別障害者 | 45年 | 900万円 |
| 70歳ちょうど | 一般障害者 | 15年 | 150万円 |
| 70歳ちょうど | 特別障害者 | 15年 | 300万円 |
例|30歳の特別障害者
85歳-30歳=55年です。20万円×55年=1,100万円が基本の控除可能額です。本人の相続税額が300万円なら、まず300万円を本人から控除し、残る800万円は一定の扶養義務者の相続税額から控除できる可能性があります。
⑧ 1年未満の端数は切り上げ|85歳以上はどうなる?
85歳までの期間に1年未満の端数がある場合は、1年として計算します。例えば、相続開始時に40歳6か月であれば、満85歳まで44年6か月です。この6か月を切り上げ、45年として計算します。
| 相続開始時の年齢 | 一般障害者 | 特別障害者 |
|---|---|---|
| 40歳6か月 | 45年×10万円=450万円 | 45年×20万円=900万円 |
| 84歳1か月 | 1年×10万円=10万円 | 1年×20万円=20万円 |
| 満85歳以上 | 85歳になるまでの年数がないため、基本的に控除額は生じない | |
年齢の端数を切り捨てて「85-満年齢」と計算すると同じ結果になることが多いものの、相続開始日と誕生日の前後、過去の控除歴がある場合は単純計算に頼らないでください。
⑨ 本人から控除しきれない額は扶養義務者の税額から引ける
計算した障害者控除額が本人の相続税額より大きい場合、引き切れない額を、その障害者の扶養義務者の相続税額から差し引くことができます。
税法上の扶養義務者は、配偶者、直系血族、兄弟姉妹のほか、3親等内の親族のうち一定の者です。所得税の扶養控除を受けている人だけを意味するものではありません。
| 計算例 | 金額 |
|---|---|
| 本人の障害者控除可能額 | 900万円 |
| 本人の控除前相続税額 | 200万円 |
| 本人から控除 | 200万円 |
| 控除しきれない額 | 700万円 |
この700万円は、扶養義務者に該当し、今回相続税額がある親族から控除できる可能性があります。複数の扶養義務者へ配分する場合は、協議と申告書への正確な記載が必要です。
扶養義務者の範囲、各人の税額、控除額の配分を税理士または税務署へ確認してください。
⑩ 障害のある本人が財産を取得しない場合は使える?
障害者控除を受ける本人は、相続や遺贈で財産を取得し、かつ法定相続人であることが必要です。障害のある子が法定相続人でも、今回まったく財産を取得しなければ、本人を基礎とする障害者控除は原則として適用できません。
一方、本人が財産を取得しているものの、計算上本人の相続税額が少ない、または0円というケースでは、控除不足額を扶養義務者の税額から差し引ける可能性があります。「本人の納税が0円」と「本人が財産を取得していない」は区別します。
| ケース | 確認結果 |
|---|---|
| 本人は相続財産を一切取得しない | 財産取得要件を満たさないため原則対象外 |
| 本人は少額の財産を取得し、本人税額は0円 | 他の要件を満たす場合、扶養義務者への控除を検討 |
| 遺産分割が未了 | 申告期限と分割状況を踏まえ、取得・申告方法を個別確認 |
重要:障害者控除を使うためだけに、本人へ形式的に少額財産を取得させる方法を安易に選ばないでください。本人の生活、財産管理、遺留分、将来の福祉・生活保護への影響まで検討します。
⑪ 過去の相続でも障害者控除を使った場合は満額ではないことがある
障害者控除は、相続のたびに単純な基本式で満額を繰り返し使える制度ではありません。今回より前の相続で障害者控除を受けている場合、今回の控除可能額が制限されることがあります。
特に、前回は一般障害者、今回は特別障害者になっている場合や、過去に本人だけでなく扶養義務者の相続税額から控除した場合は、計算が複雑です。国税庁の基本通達には、区分が変わった場合の計算例も示されています。
確認する過去資料
- 前回の被相続人と相続開始日
- 前回の相続税申告書一式
- 第6表「未成年者控除額・障害者控除額の計算書」
- 本人と扶養義務者が実際に控除した額
- 前回と今回の障害区分、手帳、年齢
前回の申告書が見つからない場合も、記憶だけで「使っていない」と判断せず、税務署や当時の税理士への確認を検討しましょう。
⑫ 未成年者控除と障害者控除の関係はどう考える?
18歳未満の法定相続人が財産を取得した場合は、未成年者控除の対象になり得ます。その人が税法上の障害者にも該当すれば、障害者控除についても要件確認が必要です。
| 控除 | 基本計算 | 主な年齢基準 |
|---|---|---|
| 未成年者控除 | 18歳までの年数×10万円 | 18歳未満 |
| 障害者控除 | 85歳までの年数×10万円または20万円 | 85歳未満 |
両方の要件を満たす場合は併せて検討できますが、本人の税額、扶養義務者への控除、過去の利用歴を含めて申告書を作成します。
未成年者と親権者が共同相続人で利害が対立する場合、特別代理人の選任が必要になることがあります。障害があるという理由だけで遺産分割協議ができないとは限らず、本人が内容と結果を理解できるかを個別に確認します。
⑬ 相続税申告は必要?10か月期限と第6表
相続税の申告要否は、まず各人の課税価格の合計が遺産に係る基礎控除額を超えるかで確認します。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
課税価格の合計が基礎控除を超える場合は、障害者控除で最終的な納付税額が0円になっても、原則として相続税申告が必要です。これに対し、特例適用前から課税価格の合計が基礎控除以下なら、通常は相続税申告は不要です。
相続税の申告・納付期限は、原則として相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署等へ提出します。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 相続税申告書 第1表 | 各人の税額、税額控除、納付税額等を記載 |
| 第6表 | 未成年者控除額・障害者控除額を計算 |
| 障害を確認する資料 | 手帳の写し、判定・診断関係資料等を個別確認 |
申告期限までに遺産分割が終わらない場合でも、期限が自動で延びるわけではありません。未分割申告と後日の手続き、他の特例への影響を早めに税理士へ相談してください。
⑭ 障害者控除の確認に必要な書類・資料
必要資料は個別事情により異なります。申告直前に探し始めるのではなく、相続人調査と並行して集めます。
| 確認事項 | 主な資料 |
|---|---|
| 法定相続人 | 被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍、法定相続情報一覧図等 |
| 国内住所 | 住民票、戸籍の附票、在留・海外居住関係資料等 |
| 障害区分 | 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、判定書、診断書等 |
| 相続開始時の状態 | 手帳の交付日・有効期限、医療記録、申請中資料等 |
| 財産取得 | 遺言書、遺産分割協議書、財産目録、名義変更資料等 |
| 過去の控除 | 過去の相続税申告書、第6表、税理士の計算資料等 |
手帳に有効期限や再認定時期がある場合は、相続開始時と申告時の状態を区別します。コピーを取る際は、氏名、等級、交付日、有効期限、発行機関など必要な面が読めるようにします。
⑮ 遺産分割で障害のある本人の権利を守る
障害者控除が使えることと、遺産分割協議で本人へ不利益な内容を押し付けてよいことは全く別です。障害のある人も相続人であれば協議から除外できません。
本人の判断を三つに分ける
| 区分 | 確認例 | 対応 |
|---|---|---|
| 本人が理解・判断できる | 財産、選択肢、取得後の結果を理解できる | 分かりやすい説明と十分な時間で意思確認 |
| 支援があれば判断できる | 図、写真、金額比較、信頼する支援者の同席で理解できる | 意思決定支援と合理的配慮を行う |
| 法律行為の理解が難しい | 分割内容と結果の理解が困難 | 個別事情に応じ法定代理・成年後見等を検討 |
障害があるだけで成年後見が必要になるわけではありません。診断名や手帳の等級だけでなく、その遺産分割の内容を理解できるかを個別に確認します。
本人へ現金、不動産、有価証券を残した後、誰が管理し、生活費にどう使うかも別に考えます。不動産共有は、修繕、売却、管理費、意思決定の負担が長く続くため慎重に検討しましょう。
⑯ 税理士・行政書士・司法書士等の役割分担
相続税の障害者控除は税務判断を含みます。手続き全体では、専門家の業務範囲を分けると進めやすくなります。
| 専門家 | 主な役割 |
|---|---|
| 税理士 | 相続税の申告要否、財産評価、障害者控除、税額計算、申告代理 |
| 行政書士 | 戸籍収集、法定相続情報一覧図、遺産分割協議書等の書類作成支援、遺言・生前対策 |
| 司法書士 | 相続登記、家庭裁判所提出書類の作成等 |
| 弁護士 | 相続人間の紛争、交渉・訴訟、法的対立がある案件 |
実際には資格者間で連携する場合があります。相談時は「税額計算だけ」「戸籍から名義変更まで」「本人の財産管理も含めて」など、希望する範囲を伝え、担当と費用を確認します。
相続税の申告期限は10か月ですが、相続放棄は原則3か月、準確定申告は原則4か月です。障害者控除の検討だけに集中せず、期限全体を一覧にしましょう。
⑰ よくある失敗例・手続きロードマップ・保存版チェックリスト
よくある失敗例
相続税は85歳までの年数を使う別制度です。
改善:一般10万円、特別20万円の年額で相続開始日から計算します。
年金等級と相続税法上の区分は同一ではありません。
改善:手帳・判定資料と税法上の根拠を確認します。
本人の財産取得要件を見落とします。
改善:法定相続人、取得財産、本人税額を分けて確認します。
扶養義務者に当たらない人へ控除する誤りが生じます。
改善:民法上の扶養義務者の範囲と各人の税額を確認します。
以前の障害者控除により今回の額が制限されることがあります。
改善:過去の第6表まで確認します。
課税価格が基礎控除を超える場合、控除後0円でも申告が必要です。
改善:基礎控除判定と最終納付額を分けて確認します。
手続きロードマップ
戸籍、遺言、財産、債務、手帳、過去の相続税申告書を集めます。
借金・保証債務を調査し、放棄または限定承認の必要性を検討します。
所得税申告の要否を確認し、預金、不動産、保険、有価証券等を評価します。
障害区分、法定相続人、財産取得、扶養義務者、本人の意思決定を整理します。
障害者控除を本人・扶養義務者へ適用し、過去利用歴と他の特例を含め試算します。
第6表を含む申告書を提出し、期限内に納付します。名義変更・相続登記も進めます。
保存版チェックリスト
- □ 課税価格の合計と基礎控除額を比較した
- □ 障害のある人が法定相続人か戸籍で確認した
- □ 本人が相続・遺贈で財産を取得するか確認した
- □ 相続開始時の国内住所と障害状態を確認した
- □ 一般障害者・特別障害者の根拠資料を確認した
- □ 相続開始日と生年月日から85歳までを計算した
- □ 本人から引き切れない控除額を算出した
- □ 扶養義務者の範囲と配分を確認した
- □ 過去の相続税申告書・第6表を確認した
- □ 未成年者控除、配偶者軽減等との関係を確認した
- □ 本人の意思と取得後の財産管理を検討した
- □ 10か月の申告・納付期限をカレンダーへ登録した
⑱ 関連記事・公的資料とまとめ
関連記事
- 障がいのある子と家族の相続・将来支援に関する記事一覧
- 障がいのある子へ遺産を安全に残す方法
- 障がいのある子がいる家庭の遺言まとめ
- 障がいのある相続人がいる場合の必要書類
- 2026年版・障がいのある子の親亡き後ガイド
国税庁の公的資料
まとめ
相続税の障害者控除は、原則として国内住所、相続開始時の障害者該当、法定相続人かつ財産取得という要件を満たす人が対象です。一般障害者は85歳まで1年につき10万円、特別障害者は20万円を相続税額から差し引きます。
本人から引き切れない額は一定の扶養義務者から控除できる場合がありますが、本人が財産を取得していない場合、過去にも控除を受けた場合、海外居住、手帳申請中などは注意が必要です。
障害者控除は大切な税負担軽減制度ですが、本人に不利益な遺産分割を正当化する制度ではありません。本人の意思、取得後の財産管理、生活費、住まい、福祉を一体で考え、税務は税理士へ確認しましょう。
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