障害年金の基礎(知的障害・精神障害)|受給要件・申請の流れ・初診日と診断書の注意点
知的障害や精神障害のある方の生活を支える公的制度として、障害年金はとても重要な位置づけにあります。
しかし実際には、「うちの子は対象になるの?」「手続きが難しそうで不安」と感じ、申請を迷っているご家庭も少なくありません。
障害年金は、正しい要件理解と準備をすれば、決して特別な人だけの制度ではありません。
この記事では、知的障害・精神障害を中心に、障害年金の基礎を初心者向けに整理します。
目次
1. 結論|障害年金は「早めの整理」で受給の可能性が広がる
最初に結論です。
障害年金は、「症状が重くなってから考える制度」ではありません。
特に知的障害・精神障害の場合は、
初診日・診断書・生活状況の説明によって結果が大きく左右されます。
「どうせ無理だろう」と諦めてしまう前に、
一度きちんと整理してみることが、将来の安心につながります。
2. 障害年金とは?知的・精神障害も対象になる
障害年金は、病気や障害によって生活や仕事に制限がある場合に、
国の年金制度から支給されるお金です。
知的障害・精神障害も、外見では分かりにくいだけで、制度上は明確な対象とされています。
対象となる主な障害の例:
- 知的障害
- 発達障害(知的障害を伴う場合など)
- 統合失調症
- うつ病・双極性障害
- 自閉スペクトラム症 など
3. 受給の3つの基本要件
障害年金の受給には、次の3つを満たす必要があります。
① 初診日要件
障害の原因となった病気や症状について、
最初に医師の診察を受けた日が明確であること。
② 保険料納付要件
初診日の前日時点で、年金保険料を一定以上納めていること。
※20歳前に初診日がある場合は、この要件は問われません。
③ 障害状態要件
日常生活や社会生活にどの程度の制限があるかが、
等級判定の基準になります。
4. 最重要ポイント「初診日」とは何か
障害年金で最も重要なのが初診日です。
初診日とは、
「障害名が確定した日」ではなく、
症状について初めて医師に相談した日を指します。
よくある例:
- うつ病と診断された日ではなく、最初に心療内科に行った日
- 発達障害と分かった日ではなく、困りごとで受診した日
この初診日を証明できるかどうかが、申請の分かれ目になります。
5. 診断書で差が出る注意点
障害年金の審査では、診断書が非常に重視されます。
特に精神・知的障害では、
病名よりも「生活への影響」が重要です。
注意したいポイント:
- できないことだけでなく、支援がないとできないこと
- 家族の見守り・声かけ・金銭管理の実態
- 就労・通学が続かない理由
医師に丸投げせず、
日常生活の状況を整理して伝えることが大切です。
6. 申請の流れをステップで解説
- 初診日の確認・証明
- 年金事務所などで事前相談
- 必要書類の収集
- 診断書の作成依頼
- 病歴・就労状況等申立書の作成
- 提出・審査
準備から提出まで、
2〜3か月ほどかかることが一般的です。
7. よくあるつまずきポイント
- 初診日の病院が廃院している
- 診断書の内容が生活実態と合っていない
- 「働いたことがある=対象外」と誤解している
これらは、事前整理と専門的な視点で回避できるケースが多くあります。
8. 親亡き後を見据えた障害年金の位置づけ
障害年金は、親亡き後の生活を支える土台となる収入です。
ただし、障害年金だけで全てが完結するわけではありません。
住まい・支援者・お金の管理と組み合わせて考えることが重要です。
だからこそ、
「今のため」だけでなく「将来のため」に、
制度を正しく使う視点が大切になります。
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