親が倒れたら誰に連絡?|緊急時に必要な情報をまとめる「支援者ノート」テンプレ

結論から言うと、親が倒れたときに一番困るのは「誰に連絡するかが決まっていない」「必要情報が散らばっている」ことです。
救急車を呼ぶ・病院へ同行するだけで精一杯の中、支援者・役所・施設・職場・きょうだいへ連絡が必要になり、さらにその場で「本人情報」「薬」「保険証」「受給者証」「同意」などを求められます。

この記事でできるようになること
  • 緊急時に最初の10分で迷わず連絡できる「優先順位」を作る
  • 病院・施設で聞かれる情報を一枚に集約する
  • 家族が動けない状況でも、支援が止まりにくい“引き継ぎ”を整える

目次


1. 親が倒れた直後に起きる「連絡パニック」

緊急時に家族が混乱するポイントは、だいたい次の4つです。

  • 連絡先がスマホの中だけ(本人がロック解除できない/家族が別行動)
  • 支援者の役割が曖昧(誰が何を決める?誰が動く?)
  • 病院で必要な情報が出てこない(薬・既往歴・かかりつけ)
  • お金・住まいのことが後回しになり、詰む(支払い/退院先/支援の再開)

だからこそ、緊急時は「完璧」を目指さず、“最低限の情報がすぐ出る状態”を作るのが最優先です。


2. まず誰に連絡?優先順位の決め方(3ステップ)

ステップ1:命に関わる連絡
  • 119(救急)/かかりつけ医(夜間対応がある場合)
  • 同居家族・近隣の協力者(鍵・同行・荷物の受け渡し)
ステップ2:支援が止まらない連絡
  • 相談支援専門員(サービス調整の司令塔になりやすい)
  • 利用中の事業所(ヘルパー・通所・就労・GH等)
  • 緊急連絡先に指定している親族(きょうだい等)
ステップ3:生活の再建に必要な連絡
  • 職場(本人/親が勤務している場合)
  • 家賃・公共料金・携帯など、支払いが止まると困る先
  • 学校・支援学校・放課後等デイ(該当する場合)

ポイントは、「本人の生活が明日から回るか」の順番で連絡先を並べること。
その“並び順”を固定したものが、次の「支援者ノート」です。


3. 「支援者ノート」とは?1冊で守る“連絡・医療・お金・住まい”

支援者ノートは、ざっくり言えば「緊急時に必要な情報の台帳」です。
エンディングノートの“緊急対応版”のようなイメージで、親が倒れたとき・入院したとき・家に戻れないときに、支援者が動ける材料を集めます。

支援者ノートに必ず入れたい5領域
  • 連絡:誰に・どの順番で・何を伝えるか
  • 医療:病名・薬・主治医・受診先
  • 福祉:利用サービス・担当者・受給者証
  • お金:支払い一覧・口座の所在・年金/手当
  • 住まい:退院後の候補・緊急避難先・鍵

4. 支援者ノート テンプレ(コピペ用)

下記をそのままコピペして、紙・メモアプリ・共有ドキュメントなどに貼り付けて使えます。
空欄のままでもOK。まずは「埋められるところだけ」から始めてください。

【0】このノートの目的(30秒で伝える)
・本人(氏名):________(ふりがな:____)
・障害特性/配慮:__________________
・緊急時に困ること:__________________
・まず優先すること:命の安全/退院先/支援の継続/支払い
【1】緊急連絡の順番(上から順に)
①(救急/主治医/夜間窓口)名称:____ TEL:____
②(同居家族/近隣協力者)氏名:____ TEL:____ 住所:____
③(相談支援専門員)氏名:____ 事業所:____ TEL:____
④(利用サービス)事業所:____ TEL:____(通所/就労/GH/ヘルパー等)
⑤(親族)氏名:____ 続柄:____ TEL:____
⑥(職場/学校)名称:____ TEL:____
【2】医療情報(病院で必ず聞かれる)
・主病名:__________________
・既往歴/アレルギー:__________________
・服薬(薬名/用量/時間):__________________
・主治医:______ 医療機関:______ TEL:____
・かかりつけ歯科/眼科など:__________________
・通院の同行者(普段):__________________
【3】福祉・支援(支援が止まると生活が崩れる)
・障害者手帳:種類(身体/療育/精神)____ 等級:____ 有効期限:____
・受給者証:自治体____ 支給量:____ 更新時期:____
・利用サービス(週の予定):__________________
・相談支援:担当____ TEL____ 計画(保管場所):____
・緊急時の代替先(ショート/一時利用など):__________
【4】お金(“止まると困る支払い”だけ先に)
・毎月の固定支出:家賃___/光熱費___/携帯___/保険___/その他___
・支払い方法:口座振替/カード/払込(どれ?)__________________
・口座の所在(通帳・カードの置き場所):__________________
・年金・手当:障害年金___/手当___/受給日___/窓口___
・緊急用の現金:保管場所____ 目安額____
【5】住まい・鍵・緊急避難
・現在の住まい:__________________
・家に戻れない場合の候補:①____ ②____ ③____(GH/親族宅/施設等)
・鍵の管理:誰が持つ?____ 合鍵の場所:____
・退院調整で大事にしたいこと:__________________
【6】本人の意思(大事な“こだわり”を短く)
・苦手:____(例:大きな音/知らない人/予定変更)
・落ち着く:____(例:音楽/場所/声かけ)
・NG対応:____(例:強い口調/急がせる)
・緊急時の合言葉:____(本人が安心する言葉)

ここまで埋めると、緊急時に「連絡→医療→支援→お金→住まい」が一気に動きやすくなります。


5. 置き場所・共有・更新のコツ(これができると強い)

置き場所のおすすめ
  • 紙1冊:家の決まった場所(例:書類ケースの一番上)
  • 写真:スマホで表紙と連絡先ページを撮っておく(家族それぞれ)
  • 共有:相談支援専門員に「連絡順」と「緊急時の方針」だけ共有
更新タイミング(年3回だけでOK)
  • 誕生日月(住所・連絡先・薬)
  • 受給者証・手帳の更新時期(支給量・事業所)
  • 年度替わり(学校・職場・担当者)

更新が続かない最大の理由は「完璧に書こうとする」こと。
支援者ノートは、60点でも“あるだけで勝ち”です。


6. よくあるつまずきと対策(身元保証・同意・口座)

つまずき①:病院で「同意が必要」と言われる

まずは、誰が同意の窓口になるかを支援者ノートに明記しておくと混乱が減ります。
親が高齢の場合、同意や手続きが継続できるように、任意後見・成年後見・死後事務などの検討が必要になることがあります。

つまずき②:身元保証人を求められる

現場では「保証人がいない=調整が進まない」ことが起きがちです。
すぐに答えが出ないなら、相談支援専門員に“現実的な代替”を一緒に探してもらうのが近道です。

つまずき③:本人の口座が動かせない/支払いが止まる

緊急時は、通帳・カードの所在が分かるだけでも大きな差になります。
「誰が管理するか」を曖昧にすると、未払い・トラブル・詰みの原因になりやすいので、早めに仕組み化しましょう。


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