障害者の医療費助成・自立支援医療の使い方|対象・手続き・更新でつまずく点

障害のある子や家族を支える制度の中でも、
「医療費の負担をどう減らせるか」は、日常生活に直結する大きなテーマです。

特に、知的障害・精神障害のある方の場合、
通院や服薬が長期にわたることも多く、
医療費助成や自立支援医療を正しく使えるかどうかで、
家計の負担は大きく変わります。

この記事では、障害者の医療費助成制度と自立支援医療について、
対象者・手続きの流れ・更新時につまずきやすい点を、
初心者向けにわかりやすく整理します。


目次


1. 結論|医療費制度は「併用」と「更新管理」がカギ

最初に結論です。
障害者の医療費負担を抑えるには、
一つの制度だけに頼らず、使える制度を組み合わせることが重要です。

また、制度そのものよりも、
更新を忘れず、継続して使える状態を保つことが、
実務上は最もつまずきやすいポイントになります。


2. 障害者の医療費助成制度とは

障害者医療費助成制度は、
障害のある方の医療費自己負担を軽減するための制度です。

名称や内容は自治体ごとに異なりますが、
一般的には次のような仕組みです。

  • 健康保険の自己負担分を助成
  • 所得制限が設けられていることが多い
  • 障害者手帳(療育・精神・身体)が要件になる
ポイント:
同じ「障害者医療費助成」でも、
対象年齢・助成割合・自己負担の有無は自治体で差があります。

3. 自立支援医療(精神通院医療)の基本

精神障害のある方が特に利用する機会が多いのが、
自立支援医療(精神通院医療)です。

この制度を使うと、
精神疾患に関する通院医療の自己負担が、
原則1割に軽減されます。

対象となる主な医療内容:

  • 精神科・心療内科の通院
  • 処方される精神科の薬
  • デイケア・訪問看護(条件あり)

入院医療や、精神疾患と無関係な治療は対象外となる点には注意が必要です。


4. 医療費助成と自立支援医療は併用できる?

結論から言うと、
多くの自治体で併用が可能です。

一般的なイメージ:

  • 自立支援医療で自己負担を1割に軽減
  • 残った1割分を障害者医療費助成でカバー
結果:
医療費の自己負担が実質0円、またはごく少額になるケースもあります。

ただし、併用条件や順序は自治体ごとに異なるため、
申請時に必ず確認が必要です。


5. 申請・利用の基本的な流れ

医療費助成の申請
  1. 障害者手帳の取得
  2. 市区町村窓口で申請
  3. 受給者証の交付
自立支援医療の申請
  1. 指定医による診断書の作成
  2. 市区町村窓口で申請
  3. 受給者証・自己負担上限額の決定

初回申請は書類が多く、
1〜2か月ほどかかることが一般的です。


6. 更新手続きでつまずきやすいポイント

① 更新期限を過ぎてしまう
→ 一度切れると、再申請扱いになることがあります。
② 診断書の準備が間に合わない
→ 主治医の予約が取れず、期限に間に合わないケース。
③ 所得区分の変更を見落とす
→ 世帯収入の変動で自己負担上限が変わることがあります。

更新は「症状が変わらなくても必要」な手続きです。
毎年(または2年ごと)必ずスケジュール管理をしましょう。


7. 親亡き後を見据えた医療費管理の考え方

親が元気なうちは、
申請・更新・支払いを親が管理しているケースがほとんどです。

しかし親亡き後は、

  • 更新手続きを誰がするのか
  • 受給者証を誰が管理するのか
  • 医療機関とのやり取りを誰が担うのか

をあらかじめ決めておかないと、
制度が使えなくなるリスクがあります。

成年後見・任意後見・支援者との役割分担など、
医療費制度も含めた「生活全体の設計」が大切です。


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障害を持つ子どもの親亡き後を支える会

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