障害のある子のための「遺言書」書き方ガイド|誰に・いくら・どう残す?無効になりやすいNG例も
障害のある子を持つ親にとって、
「自分が亡くなった後、この子の生活は本当に守られるのか」という不安はとても大きなものです。
その不安に対する、最も基本で重要な備えが遺言書です。
しかし実際には、「書いたつもりでも無効になる」「逆にトラブルを生む」遺言も少なくありません。
この記事では、
障害のある子のための遺言書の正しい考え方を軸に、
誰に・いくら・どう残すか、そして無効になりやすいNG例まで、
初心者の方にもわかりやすく解説します。
・障害のある子のための遺言で必ず考えるべき視点
・具体的な書き方と注意点
・よくある失敗例とその回避策
目次
1. 結論|遺言は「生活を守る設計図」
最初に結論です。
障害のある子のための遺言は、「財産を分ける書類」ではありません。
遺言は、
亡くなった後も、子どもの生活がどう守られるかを示す設計図です。
単に「多く残す」だけでは足りません。
「誰が」「どのように」「どんな目的で」使うのかまで考えることが重要です。
2. 障害のある子がいる家庭で遺言が必須な理由
遺言がない場合、相続は法定相続が原則となります。
すると、次のような問題が起こりがちです。
- きょうだい間で分け方を巡って揉める
- 障害のある子が遺産分割協議に参加できない
- 成年後見が必要になり、時間と費用がかかる
遺言があれば、「話し合いそのもの」を避けられるケースも多く、
親亡き後の混乱を大きく減らせます。
3. 誰に残す?障害のある子ときょうだいの考え方
多くの親御さんが悩むのが、
「障害のある子に多く残したいが、きょうだいとのバランスは?」という点です。
・障害のある子の生活費を優先する
・きょうだいには将来の支援役割を期待する
ただし注意したいのが遺留分です。
きょうだい(他の子)には、最低限の取り分が法律で保障されています。
そのため、
全財産を障害のある子に相続させる内容は、
後からトラブルになる可能性があります。
4. いくら残す?生活費・将来費用の考え方
「いくら残せば足りるのか」は、金額だけでは決められません。
次の視点で整理してみましょう。
- 障害年金・手当はいくらか
- 住まい(自宅・グループホーム・施設)
- 医療費・介護費・余暇費用
- 何歳くらいまでを想定するか
「一括で残す」より、「長く使える仕組み」を意識することが大切です。
5. どう残す?遺言の書き方と形式
遺言書には主に次の2種類があります。
・費用がかからない
・方式ミスで無効になりやすい
・公証人が作成し安全性が高い
・費用はかかるがトラブルになりにくい
障害のある子がいる場合は、
公正証書遺言が選ばれることが多いのが実務の傾向です。
6. 無効・トラブルになりやすいNG例
・日付がない/押印がない
・財産の特定が曖昧
・遺留分を無視している
・「気持ち」だけで具体性がない
特に多いのが、
「全部〇〇に任せる」「あとは話し合って」という表現です。
これでは、結局きょうだい間の話し合いが必要になり、
遺言の意味が薄れてしまいます。
7. 遺言+αで考えたい制度
遺言だけではカバーしきれない場合、次の制度を組み合わせることもあります。
- 家族信託(財産管理の仕組み)
- 任意後見(将来の支援者指定)
- 死後事務委任(亡くなった後の事務)
遺言は単体で考えるより、全体設計の一部として考えると、
より安心につながります。
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