【専門家がわかりやすく解説】準確定申告とは?必要な手続き・期限・給与所得者だけの場合の注意点まで完全ガイド

【目次】

  1. 準確定申告とは?

  2. 準確定申告が必要になるケース

  3. 準確定申告の期限

  4. 準確定申告の対象となる所得

  5. 給与所得者のみの場合 ― 準確定申告は必要?不要?

  6. 準確定申告の手続きの流れ

  7. 申告に必要な書類

  8. 還付申告になるケース

  9. 相続人全員が連署するルール

  10. 準確定申告をしないとどうなる?

  11. 障害のある相続人がいる場合の注意点

  12. まとめ

  13. お問い合わせ


1|準確定申告とは?

準確定申告とは、亡くなった人(被相続人)が生前に納めるべき所得税を、相続人が代わりに申告する手続きのことです。

  • 死亡した日までの所得

  • 未払の税金

  • 必要に応じて還付申告

これらを相続人がまとめて申告します。

準確定申告は、
被相続人が“確定申告すべき人だった場合”に必要となる特別な申告です。


2|準確定申告が必要になるケース

亡くなった人が、次のいずれかに該当する場合は準確定申告が必要です。

  • 事業所得(自営業)

  • 不動産所得(家賃収入)

  • 雑所得(副業・年金等)

  • 譲渡所得(株・不動産・仮想通貨など)

  • 給与所得が2か所以上

  • 年収が2,000万円超

  • 医療費控除などで毎年確定申告していた

  • 不動産の売却があった年

  • 年金受給者で確定申告が必要な条件に当てはまる場合


3|準確定申告の期限

相続の開始(死亡)を知った日の翌日から4か月以内
に行う必要があります。

例:
3月15日に亡くなった → 7月15日までに準確定申告

期限を過ぎると延滞税や加算税の対象になる可能性があります。


4|準確定申告の対象となる所得

死亡した年の

  • 1月1日〜亡くなった日までの所得

  • 控除

  • 源泉徴収

をもとに課税額を再計算します。


5|給与所得者のみの場合の準確定申告

給与所得者の場合、
準確定申告が必要かどうかは次の基準で判断できます。

■【準確定申告が不要】

亡くなった人が 給与所得のみで、かつ次の条件を満たす場合。

  1. 給与が1か所からのみ

  2. その勤務先で年末調整がされている

  3. 年収2,000万円以下

  4. 医療費控除・寄付金控除など申告が必要な控除を利用していない

つまり
会社員で一般的な働き方をしていた人は、準確定申告が不要な場合が多い
ということです。

■【準確定申告が必要】給与所得者でも次のケースは例外

  • 給与が2か所以上からあった

  • 年収2,000万円超

  • 年末調整がされていない

  • 医療費控除等で本来は確定申告するはずだった

  • 退職後の年金受給で確定申告が必要だった

  • 不動産・株式売却など別の所得があった

給与所得者であっても、これらに該当すると申告が必要です。


6|準確定申告の手続きの流れ

  1. 相続人が打ち合わせ(代表者選定)

  2. 資料収集

    • 源泉徴収票

    • 請求書・帳簿

    • 医療費明細

    • 年金情報

  3. 所得の集計

  4. 控除の計算

  5. 税務署へ申告書提出

  6. 必要な税金の納付または還付手続き


7|準確定申告に必要な書類

  • 準確定申告書(所得税申告書)

  • 死亡診断書(写し)

  • 戸籍(除籍)謄本

  • 相続人全員の戸籍

  • 源泉徴収票

  • 必要経費・控除の資料

  • 相続人全員の署名(連署)が必要


8|還付申告になるケース

準確定申告は“税金を納める手続き”と思われがちですが、
還付になるケースも多いです。

たとえば:

  • 医療費が高額だった

  • 年末調整がされていない給与がある

  • 控除が多い

  • 年の途中で亡くなったため源泉徴収税額が多めに引かれている

このような場合は
相続人が還付金を受け取ることができます。


9|相続人全員が連署する必要がある

準確定申告は、相続人のうち1人が勝手に出すことはできません。

  • 相続人全員の署名

  • 同意(連署)

が必要です。

相続人が海外在住、疎遠などの場合は時間がかかるため早めに準備しましょう。


10|準確定申告をしないとどうなる?

  • 無申告加算税

  • 延滞税

  • 税務調査の対象

  • 相続税申告にも影響

特に事業所得・不動産所得がある場合は、
税務署が把握しているため放置は非常に危険です。


11|障害のある相続人がいる場合の注意点

障害のある相続人がいる場合、準確定申告と相続税の手続きを同時に行うケースが多くなります。

  • 成年後見制度が必要か

  • 障害者控除(相続税)の適用

  • 相続財産の生活費化

  • 遺産分割の進め方

相続人の判断能力によっては後見人が代理で署名する必要があります。


12|まとめ

  • 準確定申告は「亡くなった人の確定申告」を相続人が行う手続き

  • 死亡から4か月以内が期限

  • 給与所得者でも条件によっては必要

  • 相続人全員の連署が必須

  • 手続きをしないと延滞税・加算税の対象に

  • 障害のある相続人がいる場合は後見・控除の検討が必須

準確定申告は相続の重要手続きの一つであり、
期限が短いにも関わらず事務量が非常に多い作業です。
早く着手するほどリスクを防げます。


【お問い合わせ】

障害を持つ子どもの親亡き後を支える会
〒103-0013
東京都中央区日本橋人形町3-3-5 6階605

〒231-0032
神奈川県横浜市中区不老町1-6-9 第一HBビル8階A
TEL:0120-905-336

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