成年後見で“できないこと”一覧|不動産売却・贈与・相続対策が制限される理由と回避策
成年後見で“できないこと”一覧|不動産売却・贈与・相続対策が制限される理由と回避策
成年後見制度は、判断能力が不十分な人の財産を守るための制度です。
しかし実務では、次のような相談が非常に多くあります。
「後見人がいれば、何でもできると思っていた」
ところが実際には、成年後見制度には多くの制限があります。
- 相続対策ができない
- 贈与ができない
- 不動産売却が難しい
- 節税対策ができない
つまり、
「財産を守る制度」であり「財産を動かす制度ではない」
という点が大きな特徴です。
この記事では、成年後見でできないことを一覧で整理し、その理由と回避策を分かりやすく解説します。
目次
1. 成年後見制度の基本
成年後見制度は、
本人の財産を守るための制度
です。
後見人は次のような役割を担います。
- 財産管理
- 契約手続き
- 生活費管理
- 施設契約
ただし重要なのは、
「本人の利益を守ること」が最優先
という点です。
そのため、資産を減らす行為や投資行為には厳しい制限があります。
2. 成年後見でできないこと一覧
| できないこと | 理由 |
|---|---|
| 生前贈与 | 本人の財産を減らす行為 |
| 相続税対策 | 節税目的は本人利益と認められない |
| 投資・資産運用 | リスクがあるため |
| 不動産の自由な売却 | 家庭裁判所の許可が必要 |
| 家族への資金援助 | 本人の利益にならない |
つまり、
「資産を減らす可能性がある行為」は基本的に認められません
3. 不動産売却が難しい理由
後見人でも不動産売却はできます。
しかし、
家庭裁判所の許可が必要
です。
特に次の不動産は注意が必要です。
- 自宅
- 居住用不動産
この場合、
家庭裁判所の許可なしでは売却できません
手続きには数か月かかることもあります。
4. 贈与・相続対策ができない理由
相続対策としてよく行われる
- 生前贈与
- 財産移転
- 節税対策
これらは成年後見では基本的にできません。
理由は、
本人の財産を減らす行為だから
です。
後見人は財産を守る義務があるため、節税目的の贈与は認められないことがほとんどです。
5. 節税対策ができない理由
例えば、
- 毎年110万円贈与
- 相続税対策の不動産購入
- 生命保険活用
これらは相続対策として有効ですが、
成年後見開始後はほぼ不可能
になります。
そのため、
相続対策は「元気なうち」に行うことが重要
とされています。
6. 実務でよく起きるトラブル
- 認知症になってから相続対策できない
- 不動産売却ができず空き家になる
- 家族が財産を動かせない
- 銀行手続きが止まる
つまり、
成年後見は「守りの制度」
なのです。
7. 制限を回避する方法
成年後見の制限を回避するためには、次の方法があります。
- 家族信託
- 任意後見
- 遺言書
- 財産管理契約
特に最近は
家族信託+任意後見
という組み合わせが増えています。
8. 親亡き後を考える家庭の制度設計
障害のある子どもの家庭では、
- 財産管理
- 生活支援
- 住まい
- 支援者
を総合的に設計する必要があります。
成年後見だけでなく、
家族信託・任意後見・見守り契約
などを組み合わせることで、柔軟な支援体制を作ることができます。
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障害を持つ子どもの親亡き後を支える会
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