【保存版】障害児のための「使える制度」一覧|2026年最新版
障害児の支援制度には、手帳、手当、医療費助成、療育、福祉サービス、教育、税控除などがあります。しかし、制度ごとに対象、判定基準、申請先、更新時期が異なり、案内を待っているだけでは利用につながらない場合があります。
2026年の制度確認は、「手帳の有無」だけでなく、子どもの年齢、生活上の困難、医療、家庭負担、所得、自治体独自制度を分けて調べることが重要です。
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最初に押さえたい5つの結論
- 障害者手帳がなくても、発達相談や障害児通所支援などを利用できる場合があります。
- 児童手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当は別制度で、要件を満たせば併給できる場合があります。
- 全国共通制度だけでなく、自治体独自の医療費助成、手当、移動支援、日常生活用具があります。
- サービスは「申請すれば自動的に利用できる」のではなく、自治体の認定・支給決定や事業所との契約が必要です。
- 18歳・20歳前後で制度が切り替わるため、少なくとも1年前から成人移行を準備します。
障害児の制度が複雑で、こんなことで困っていませんか?
- 診断は受けたが、次にどこへ申請すればよいか分からない
- 療育手帳がなく、福祉サービスを利用できないと思っている
- 手当と医療費助成の違い、併給の可否が分からない
- 児童発達支援や放課後等デイサービスの選び方に迷う
- 補装具、日常生活用具、交通割引を見落としている気がする
- 所得制限、更新、現況届の時期を管理できていない
- 18歳以降の障害年金、成人福祉、財産管理が心配である
この記事で分かること
2026年8月時点の国の制度を基礎に、障害児が使える可能性のある制度を「相談・手帳」「お金」「医療」「福祉サービス」「教育」「用具・移動」「成人移行」に分けて解説します。対象者、申請先、確認事項、制度の組み合わせ、ロードマップまで一度に確認できます。
目次
- ① 障害児が使える制度の全体マップ
- ② 障害者手帳は3種類|なくても使える制度がある
- ③ 児童手当|障害の有無を問わない子育て給付
- ④ 特別児童扶養手当|2026年度の金額と要件
- ⑤ 障害児福祉手当|重度障害児本人への給付
- ⑥ 自治体独自の手当・医療費助成
- ⑦ 医療費を支える制度
- ⑧ 障害児通所支援|療育と集団生活の支援
- ⑨ 在宅生活・外出・家族休息を支えるサービス
- ⑩ 補装具・日常生活用具の給付
- ⑪ 保育・教育で使える支援
- ⑫ 医療的ケア児と家族への支援
- ⑬ 税控除・交通・公共料金等の負担軽減
- ⑭ 18歳・20歳で何が変わる?障害年金への移行
- ⑮ 制度は併用できる?申請先と役割分担
- ⑯ 親亡き後までに制度だけでなく契約も整える
- ⑰ 失敗例・申請ロードマップ・チェックリスト
- ⑱ 関連記事・公的資料とまとめ
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① 障害児が使える制度の全体マップ
障害児の制度は、一つの申請ですべてが始まる仕組みではありません。目的別に探すと見落としを減らせます。
| 目的 | 主な制度・支援 | 主な相談・申請先 |
|---|---|---|
| 状態を公的に確認する | 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳 | 市区町村の障害福祉窓口等 |
| 家計を支える | 児童手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、自治体独自手当 | 市区町村の子育て・障害福祉窓口 |
| 医療費を軽くする | 子ども医療費助成、自立支援医療、小児慢性特定疾病、高額療養費 | 市区町村、保健所、健康保険 |
| 発達・生活を支える | 児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援 | 障害福祉窓口、児童発達支援センター |
| 家庭負担を減らす | 居宅介護、短期入所、移動支援、日中一時支援等 | 市区町村の障害福祉窓口 |
| 学びを保障する | 合理的配慮、通級、特別支援学級・学校、就学奨励費 | 園・学校、教育委員会、就学相談 |
| 成人後へつなぐ | 障害年金、成人向け福祉、就労・日中活動、意思決定支援 | 年金事務所、市区町村、相談支援 |
同じ診断名でも、利用できる制度は一律ではありません。年齢、障害状態、日常生活の支援量、世帯または本人の所得、自治体の運用を制度ごとに確認します。
② 障害者手帳は3種類|手帳がなくても使える制度がある
障害者手帳は、障害の状態を公的に証明し、各種支援につながりやすくするものです。ただし、手帳の等級と手当・障害年金・福祉サービスの判定は同じではありません。
| 手帳 | 主な対象 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 身体障害者手帳 | 視覚、聴覚、肢体、内部機能など、法令上の基準に該当する身体障害 | 指定医師の診断書、障害の固定・再認定の要否 |
| 療育手帳 | 知的障害があると判定された人 | 名称・区分・判定機関・再判定時期は自治体により異なる |
| 精神障害者保健福祉手帳 | 一定程度の精神障害の状態にある人 | 精神疾患の状態と生活能力障害を総合判断し、1級から3級 |
発達相談、保育・教育上の配慮、児童発達支援や放課後等デイサービスの支給決定などは、手帳以外の資料や日常生活上の必要性を踏まえて利用できる場合があります。必要書類は自治体へ確認してください。
③ 児童手当|障害の有無を問わない子育て給付
児童手当は、障害児だけの制度ではありませんが、障害のある子どもを養育する家庭も対象になり得る基本給付です。対象は0歳から18歳到達後の最初の3月31日までの子どもを養育する人です。
| 年齢 | 2026年時点の月額 |
|---|---|
| 3歳未満 | 1人15,000円。第3子以降は30,000円 |
| 3歳以上から高校生年代まで | 1人10,000円。第3子以降は30,000円 |
所得制限はなく、原則として偶数月に2か月分が支給されます。出生、転入、公務員からの退職などで新たに対象になったときは申請が必要です。第3子以降の数え方には、22歳年度末までの兄姉等について監護相当・生計費負担の確認が必要となる場合があります。
注意:児童手当は「申請しなくても自動で入る」とは限りません。原則として申請の翌月分からの支給となるため、自治体の期限を確認しましょう。
④ 特別児童扶養手当|2026年度の金額と対象要件
特別児童扶養手当は、精神または身体に障害がある20歳未満の子どもを家庭で監護・養育する父母等へ支給される国の手当です。
| 区分 | 2026年度月額 | 受取人 |
|---|---|---|
| 1級 | 58,450円 | 子どもを監護・養育する父母等 |
| 2級 | 38,930円 |
原則として4月、8月、12月に前月分まで支給されます。申請者、配偶者、生計を同じくする扶養義務者の前年所得が一定額以上の場合は支給されません。
認定は手帳の名称や等級だけで機械的に決まるものではなく、所定の障害状態に該当するかが審査されます。施設入所や障害を理由とする公的年金受給など、支給対象外となる場合もあるため、個別に自治体へ確認します。
手当額は物価変動等により年度ごとに改定されることがあります。所得制限額も扶養人数などで異なるため、前年の案内をそのまま使わないでください。
⑤ 障害児福祉手当|重度障害児本人への給付
障害児福祉手当は、精神または身体に重度の障害があり、日常生活で常時の介護を必要とする在宅の20歳未満の本人に支給される国の手当です。2026年4月からの月額は16,560円です。
| 比較 | 特別児童扶養手当 | 障害児福祉手当 |
|---|---|---|
| 支給対象 | 監護・養育する父母等 | 重度障害のある子ども本人 |
| 年齢 | 20歳未満 | 20歳未満 |
| 中心となる要件 | 法令上の1級・2級相当の障害状態 | 日常生活で常時介護が必要な重度の状態 |
| 所得制限 | あり | あり |
二つの手当は目的と認定基準が異なります。要件を満たせば併給できる場合がありますが、一方の認定が他方の認定を保証するわけではありません。施設入所中など対象外となる場合もあるため、申請前に条件を確認します。
⑥ 自治体独自の手当・医療費助成も忘れず確認する
都道府県や市区町村には、国制度とは別に心身障害者・障害児向け手当、重度障害者医療費助成、紙おむつ、タクシー券、福祉乗車証などが設けられていることがあります。
制度名、対象となる手帳や等級、所得制限、年齢、在宅要件、他制度との併給調整は自治体ごとに異なります。転居すると、以前の自治体で利用できた制度が終了したり、転居先で再申請が必要になったりします。
自治体窓口で聞く質問
- この手帳・診断・受給者証で対象になる独自制度はありますか
- 国の手当と併給できますか。支給停止・減額の条件はありますか
- 申請日の翌月からか、遡及できるか、更新はいつか
- 所得判定は本人・保護者・世帯の誰を見ますか
- 転居・施設入所・所得・家族構成の変更時に届出が必要ですか
自治体の「障害福祉のしおり」や子育てガイドは便利ですが、更新前のPDFが検索に残ることがあります。必ず年度と更新日を確認しましょう。
⑦ 障害児の医療費を支える制度|育成医療・精神通院・小児慢性
子どもの医療費は、一般の子ども医療費助成だけでなく、疾病や治療内容に応じた公費負担医療を利用できる場合があります。
| 制度 | 主な対象 | 注意点 |
|---|---|---|
| 子ども医療費助成 | 自治体が定める年齢までの子ども | 対象年齢、所得、自己負担、都外受診等の扱いは自治体ごとに異なる |
| 自立支援医療・育成医療 | 身体障害を除去・軽減する手術等で効果が期待できる18歳未満 | 指定医療機関、対象医療、事前申請、所得区分を確認 |
| 自立支援医療・精神通院 | 継続的な精神科通院医療が必要な人 | 入院費や対象外医療は原則含まれない。受給者証の更新が必要 |
| 小児慢性特定疾病医療費助成 | 対象疾病・状態基準に該当する18歳未満等 | 18歳時点で対象かつ継続治療が必要な場合は20歳未満まで対象になり得る |
| 高額療養費 | 医療保険の自己負担が月単位の上限を超えた場合 | 年齢・所得区分、世帯合算、対象外費用を確認 |
複数制度に該当する場合は、公費負担の優先関係や窓口での精算方法が決められています。自己判断で一つを選ばず、保険者と自治体へ確認します。領収書、受給者証、医療証、更新通知は一つのファイルにまとめましょう。
⑧ 障害児通所支援|療育と集団生活を支える5つの制度
障害児通所支援は、子どもの発達や生活、集団参加を支える児童福祉法上のサービスです。市区町村へ申請し、支給決定と通所受給者証の交付を受けた後、事業所と契約します。
| サービス | 主な役割 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 児童発達支援 | 主に未就学児の発達・生活・集団参加を支援 | 遊びや生活を通じて基礎的な力を育てたい |
| 放課後等デイサービス | 就学児へ放課後・休業日の発達支援を提供 | 学校外の活動、対人関係、生活力を支えたい |
| 保育所等訪問支援 | 支援者が園・学校等を訪問して本人と施設側を支援 | 通所先だけでなく普段の集団環境を調整したい |
| 居宅訪問型児童発達支援 | 外出が著しく困難な重度障害児等の居宅を訪問 | 通所が難しく、家庭で発達支援が必要 |
| 障害児相談支援 | 利用計画の作成やサービス調整 | 複数の支援を整理し、目標を共有したい |
見学時には、本人が安心できるか、支援プログラム、職員体制、送迎、医療的ケア、事故・災害時対応、欠席時、家族・園・学校との連携を確認します。利用開始後も本人の疲労や拒否を見過ごさず、目標を見直します。
⑨ 在宅生活・外出・家族の休息を支えるサービス
通所支援だけでは、朝夕の介助、外出、保護者の休息、緊急時を補えないことがあります。自治体の支給決定や地域生活支援事業により、次の支援を利用できる場合があります。
| 制度・サービス | 主な内容 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 居宅介護 | 自宅での身体介護、家事援助等 | 年齢、障害状態、支給量、家族同居時の扱い |
| 短期入所 | 施設等へ短期間入所し、介護や支援を受ける | 予約方法、夜間・医療対応、緊急利用、持参物 |
| 行動援護 | 行動上の著しい困難がある人の外出時等の安全支援 | 障害支援区分や行動関連項目等の要件 |
| 移動支援 | 自治体事業として外出を支援 | 対象、利用目的、通学利用、地域差 |
| 日中一時支援 | 日中の活動場所や見守りを提供 | 実施の有無、年齢、送迎、利用時間 |
| 家族支援・レスパイト | 家族の休息、相談、きょうだい支援等 | 自治体・事業所・医療機関ごとの内容 |
短期入所は、親が倒れてから初めて探すと受け入れ先が見つかりにくいことがあります。平時に見学・契約・体験利用を行い、服薬、食事、コミュニケーション、安全確保の方法を共有しておくことが大切です。
⑩ 補装具費・日常生活用具|購入前の申請が重要
障害児の移動、姿勢、意思伝達、排泄、入浴などを支える用具には、公費負担の対象になるものがあります。
| 区分 | 考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 補装具費支給制度 | 失われた身体機能を補完・代替し、個別の適合が重要な用具 | 義肢、装具、車椅子、座位保持装置、補聴器等 |
| 日常生活用具給付等事業 | 日常生活を便利・安全にする用具を自治体が定めて給付 | 入浴補助用具、特殊寝台、意思伝達装置等。品目は自治体差が大きい |
補装具費は、障害児の保護者が市町村へ申請し、判定・意見等を踏まえて支給決定されます。原則として購入後では対象にならないことがあるため、見積りや発注の前に申請手順を確認します。
成長に伴う作り替え、修理、耐用年数、医療保険の治療用装具との関係も確認が必要です。本人の姿勢や生活環境に合わない用具は使われなくなるため、医師、理学療法士、作業療法士、業者、学校等と目的を共有します。
⑪ 保育・教育で使える支援|合理的配慮と就学奨励費
障害児の学びを支える仕組みには、通常の学級での合理的配慮、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校、学校における医療的ケアなどがあります。診断名だけで学びの場を決めるのではなく、本人の教育的ニーズと意向を確認します。
学校と話し合う具体例
- 口頭指示を一つずつ、文字・絵でも示す
- 騒音や光を避けられる席、休憩場所を用意する
- 書字、試験時間、教材、移動方法を調整する
- 服薬・発作・医療的ケア・災害時の対応を決める
- 本人の意思表示方法と、困ったときの合図を共有する
特別支援教育就学奨励費は、特別支援学校や小中学校の特別支援学級等への就学に伴う保護者負担を軽減する制度です。対象費目、所得区分、申請方法は学校・教育委員会へ確認します。
保育所等訪問支援を利用できる場合は、療育の場だけでなく園・学校の実際の環境を支援者が確認できます。個別の教育支援計画、サービス等利用計画、医療情報がばらばらにならないよう、共有目的を定めましょう。
⑫ 医療的ケア児と家族は多職種支援を組み合わせる
人工呼吸器、胃ろう、たんの吸引など日常的な医療的ケアが必要な子どもは、医療だけでなく、保健、福祉、保育、教育、家族支援を組み合わせる必要があります。
各都道府県には医療的ケア児支援センターが設置され、地域の相談先や関係機関との調整について相談できます。医療的ケア児等コーディネーターが配置されている地域もあります。
| 場面 | 事前に確認する内容 |
|---|---|
| 退院・在宅移行 | 訪問診療、訪問看護、機器、電源、消耗品、緊急搬送 |
| 保育・学校 | ケアの実施者、保護者付き添い、校外活動、災害時 |
| 福祉サービス | 看護職配置、受け入れ可能なケア、送迎、体調不良時 |
| 家族支援 | 短期入所、レスパイト、きょうだい、保護者の就労・睡眠 |
医療的ケアができる事業所でも、対応できる処置や時間帯は異なります。「医療対応あり」という表示だけで判断せず、主治医指示書、看護体制、急変時対応を具体的に確認します。
⑬ 税控除・交通・公共料金等の負担軽減も確認する
障害者手帳等がある場合、税、交通、公共施設、通信などで負担軽減を受けられることがあります。ただし、対象となる手帳・等級・介護者・利用区間は制度ごとに異なります。
| 制度 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 所得税の障害者控除 | 障害者27万円、特別障害者40万円、同居特別障害者75万円を所得控除 | 税額が同額戻る制度ではない。16歳未満の扶養親族でも要件を満たせば対象 |
| 住民税の障害者控除 | 所得控除の対象になり得る | 控除額や申告は自治体へ確認 |
| 鉄道・バス・航空等の割引 | 本人や介護者の運賃割引 | 事業者、手帳区分、距離、利用方法により異なる |
| 有料道路・自動車税等 | 割引・減免の対象になり得る | 車両、運転者、障害区分、事前登録、期限を確認 |
| 公共施設・自治体事業 | 利用料減免、福祉乗車証、タクシー券等 | 自治体独自。併給できない制度がある |
年末調整で障害者控除を申告していない場合でも、確定申告等で対応できる場合があります。療育手帳の区分と税法上の特別障害者の判定など、名称が一致しない場合があるため、勤務先・税務署・自治体へ確認します。
⑭ 18歳・20歳で何が変わる?障害年金への移行準備
障害児の制度には、18歳年度末または20歳を境に終了・切替えとなるものがあります。特別児童扶養手当と障害児福祉手当は20歳未満が対象で、成人後は障害年金や特別障害者手当等を別に検討します。
20歳前に初診日がある傷病による障害基礎年金では、原則として保険料納付要件は問われませんが、初診日と障害状態などの要件があります。手帳の等級だけで受給が決まるものではありません。
| 準備時期 | 確認すること |
|---|---|
| 15~16歳 | 初診医療機関、診療記録、療育歴、学校での支援、日常生活状況を整理 |
| 17~18歳 | 児童制度の終了時期、成人福祉、進路、医療移行、手帳更新を確認 |
| 19歳 | 年金請求時期、診断書様式、病歴・就労状況等申立書の材料を準備 |
| 20歳前後 | 障害年金、特別障害者手当、成人サービス、本人名義口座、金銭管理を確認 |
20歳前傷病の障害基礎年金には原則として本人所得による支給制限があります。働いているだけで直ちに不支給になるわけではなく、仕事内容、勤務時間、職場の配慮、欠勤、家庭・支援者による援助を含め、障害状態が個別に審査されます。
⑮ 制度は併用できる?申請先と役割分担を整理する
制度名が違えば併用できることもありますが、所得制限、優先適用、併給調整、施設入所要件などがあります。「Aを使うとBは必ず使えない」と自己判断しないことが大切です。
| 担当 | 主な役割 | 家庭が確認すること |
|---|---|---|
| 市区町村 | 手当、障害福祉、受給者証、医療証、独自制度 | 窓口、必要書類、申請日、所得、更新 |
| 児童発達支援センター等 | 発達相談、地域支援、関係機関連携 | 評価、支援目標、園・学校との共有 |
| 相談支援専門員 | 障害児支援利用計画、サービス調整 | 役割、モニタリング、緊急時連絡 |
| 医療機関 | 診断、治療、診断書、医療的ケア | 制度用の診断書様式、受診間隔、記録 |
| 園・学校 | 学び、合理的配慮、日常の観察 | 個別計画、引継ぎ、災害・緊急時 |
| 本人・家族 | 意思確認、生活記録、申請・更新管理 | 本人の希望、できること、家庭負担 |
相談支援専門員は調整役ですが、通帳管理、相続、医療同意、日常介護のすべてを代行する人ではありません。担当者、期限、次の行動を一枚の制度管理表にまとめます。
⑯ 親亡き後は「使える制度」だけでなく契約・財産も整える
福祉制度が整っても、親が倒れた後の緊急連絡、成人した本人の契約、毎月のお金、親の相続が自動的に解決するわけではありません。
| 課題 | 制度で支える部分 | 家庭で別に準備する部分 |
|---|---|---|
| 日常生活 | 福祉サービス、相談支援、医療 | 支援者ノート、緊急連絡網、本人の意思 |
| 生活費 | 障害年金、手当、医療費助成等 | 月次収支、予備費、本人名義財産の管理 |
| 契約 | 意思決定支援、必要に応じ成年後見等 | 本人が理解できること、支援付きでできることを確認 |
| 親の財産 | 相続制度 | 遺言、家族信託等を個別に検討 |
障害があるだけで成年後見が必要になるわけではありません。本人が対象となる契約を理解できるか、支援があれば判断できるかを個別に確認します。家族だからという理由だけで、成人した本人の契約や財産を包括的に代理できるわけでもありません。
また、遺言は親の死亡後に財産を誰へ承継させるかを定めるもので、本人の日常生活支援や相続後の財産管理まで自動的に完成させません。家族信託も信託財産の管理が中心で、医療・福祉・本人の意思決定をすべて代替する制度ではありません。
⑰ よくある失敗例・申請ロードマップ・保存版チェックリスト
よくある失敗例
手帳を要件としない相談・サービスを見落とします。
改善:困りごとを基準に、発達相談と自治体窓口へ早めに確認します。
制度ごとの障害状態、所得、在宅、年齢などの要件を満たさないことがあります。
改善:制度ごとに「誰の何を審査するか」を確認します。
補装具やサービスが公費対象にならない場合があります。
改善:見積り、購入、利用契約の前に支給決定の順序を確認します。
手当や受給者証、医療証が停止・失効することがあります。
改善:有効期限の3か月前に家族カレンダーへ登録します。
本人が疲れ、家庭の送迎負担も増えることがあります。
改善:本人の希望、生活リズム、目標、休息を基準に選びます。
申請ロードマップ
生活、医療、学び、外出、お金、家族負担のうち、最も急ぐ課題を三つまで書きます。
障害福祉のしおりを入手し、手帳がなくても使える制度、独自手当、医療費助成を確認します。
診断書、所得確認、保険情報、個人番号、見積り、写真などを制度別にそろえます。
支給決定後に契約し、自己負担、交通費、送迎時間を月次収支へ入れます。
安心、疲労、睡眠、拒否、家族負担を確認し、合わない支援は相談員と見直します。
制度一覧、有効期限、所得、住所、学校、医療、支援者、親が支援できない場合を見直します。
保存版チェックリスト
- □ 手帳の対象可能性と、手帳なしで使える制度を確認した
- □ 児童手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当を別々に確認した
- □ 自治体独自の手当・医療費助成・移動支援を調べた
- □ 医療証・受給者証・手帳の有効期限を一覧にした
- □ 補装具や用具は購入前に申請要否を確認した
- □ 通所先の支援内容、職員体制、緊急時対応を見学で確認した
- □ 園・学校へ具体的な配慮と本人の希望を共有した
- □ 親の休息、きょうだい、短期入所も計画に入れた
- □ 本人名義のお金と親のお金を混ぜていない
- □ 15~16歳から初診日と生活・支援記録を整理する
- □ 年1回、親亡き後の住まい・お金・支援者を見直す
⑱ 関連記事・公的資料とまとめ
関連記事
公的資料
まとめ
2026年に障害児が使える可能性のある制度は、手帳、手当、医療費助成、障害児通所支援、在宅・外出支援、補装具、教育、税控除など多岐にわたります。制度ごとに判定基準が異なるため、診断名や手帳の等級だけで利用可否を決めつけないことが大切です。
2026年度の特別児童扶養手当は1級月58,450円・2級月38,930円、障害児福祉手当は月16,560円です。児童手当や自治体独自制度も別に確認し、申請日、所得、更新、併給調整を管理しましょう。
「制度を一つ取ること」ではなく、本人の意思と生活に合う支援を組み合わせ、毎年見直すことがゴールです。18歳・20歳の移行と親亡き後まで見据え、住まい、医療、福祉、お金、支援者を一体で整理しましょう。
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