遺産分割が終わらないと何が起きる?|相続税・名義・口座凍結のリスクと対処法

相続が発生したあと、遺産分割がなかなかまとまらないケースは珍しくありません。

しかし、遺産分割を放置すると次のような問題が起きます。

  • 銀行口座が使えない
  • 不動産の名義変更ができない
  • 相続税の特例が使えない
  • 相続人同士のトラブルが長期化する

特に障害のある子がいる家庭では、生活資金の確保にも影響するため注意が必要です。

この記事では、遺産分割が終わらない場合に起きるリスクと、実務上の対処方法を分かりやすく解説します。

1 遺産分割とは

遺産分割とは、亡くなった人の財産を誰がどの財産を受け取るか決める手続きです。

相続人が複数いる場合、次の方法で決めます。

  • 遺言書
  • 遺産分割協議
  • 家庭裁判所の調停

遺言がない場合は、相続人全員の話し合いが必要になります。

2 遺産分割が終わらないと起きる問題

遺産分割が決まらない場合、財産は共有状態になります。

問題 内容
口座凍結 預金が自由に使えない
名義変更不可 不動産の売却ができない
税金 特例が使えない可能性
トラブル 相続人間の対立

3 銀行口座はどうなる?

死亡が確認されると、銀行口座は原則凍結されます。

そのため次のような問題が起きます。

  • 生活費が引き出せない
  • 公共料金の支払いができない
  • 葬儀費用の支払いが難しい
対処法
2019年の法改正により、 一定額の預金を単独で引き出せる制度があります。

4 不動産の名義変更はできる?

遺産分割が決まらない場合、不動産は相続人全員の共有になります。

その結果、次の問題が起きます。

  • 売却できない
  • 賃貸契約が進まない
  • 管理が曖昧になる
注意
2024年からは相続登記が義務化されています。

5 相続税への影響

相続税の申告期限は死亡から10か月以内です。

遺産分割が終わっていない場合は、

  • 法定相続分で申告
  • 未分割申告

を行います。

重要
未分割の場合、小規模宅地特例などが使えない可能性があります。

6 遺産分割が間に合わない場合の対処

10か月以内に分割できない場合は次の方法があります。

  • 未分割で申告
  • 後日修正申告
  • 更正の請求

実務では、この方法で対応することが多いです。

7 相続トラブルを防ぐ方法

相続トラブルを防ぐためには、生前対策が重要です。

  • 遺言書作成
  • 家族信託
  • 財産の見える化
  • 家族会議

特に障害のある子がいる家庭では、生活設計を含めた相続対策が必要です。

8 よくある失敗例

  • 相続人同士で話し合いをしない
  • 財産の内容を共有していない
  • 遺言書を作っていない
  • 専門家に相談していない

9 チェックリスト

  • 相続人を確認した
  • 財産の一覧を作成した
  • 遺言書の有無を確認した
  • 相続税の試算をした
  • 家族で話し合いをした

10 Q&A

Q 遺産分割はいつまでに必要?

法律上の期限はありませんが、相続税申告の期限が10か月です。

Q 遺産分割が10年経ったらどうなる?

2023年の民法改正により、10年後は法定相続分が基準になります。

Q 相続人の一人が反対している場合は?

家庭裁判所の調停を利用することになります。


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